スマホ並みのバッテリー駆動時間のWindows10!!
HPとASUSから、スマートフォンで使われているARM系のSoC(PCのCPUのようなもの)を搭載したWindows10パソコンが発表されました!
搭載するOSは、“Windows 10 S”というARM版Windowsと呼ばれるものです。
スマホに使われているARM系のSoCを使うことで、バッテリー駆動時間が飛躍的に長くなったのです!
動画再生状態でも22時間、スタンバイモードなら30日間、普通に使用する程度なら1週間に1回の充電でよい、というのですから驚きです!!
しかも、ARM版Windows10でありながら、これまでのWindows用ソフト(x86系)を使えるというところがポイントです!!
これらの特徴のPCを「Always Connect PC」とマイクロソフトは呼ぶようです。
今回搭載されたプロセッサは、Qualcomm(クアルコム)社のSnapdragon 835、いわゆる“スナドラ”というものです。
ちなみにSnapdragon835を搭載したスマホとして、“サムスン Galaxy Note8”、“ソニー Xperia XZ Premium”などハイエンドモデルがあります!
何がすごいのか?簡単に解説
「何がすごいの?」
「WindowsだからWindowsのアプリが動いてあたりまえじゃない?」
という方のために、簡単に説明します。
実はこれまでもSnapdragonのようなARMアーキテクチャのWindowsは発売されていました。
詳しい人なら知っていると思いますが、かの有名な“Windows RT”がそうでした。
また、マイクロソフトのスマートフォン用OSである“Windows 10 Mobile”もそうでした。
しかしこれらは、(特にWindows RTは)見かけ上はフルのWindowsなのにこれまでのアプリ(X86系)が動かなかったのです。
Windowsはx86系、スマホはARM系という扱えるプログラムが異なるので仕方がなかったのです。
“Windowsアプリストア”にはARM対応アプリがありましたが、それらしか動かないので、当然、“Photoshop”はもちろん、その他これまでに自分が所有しているWindows用ソフトが使えませんでした。
ハッキリいってこれじゃあ、Windowsの意味がありませんよね。
ということで、当然これらの“Windowsモドキ”は消えていきました、、、、。
そんな歴史があったのです。
ところが今回、ASUSとHPが発表したノートPCは、
「スマホ用のSoCを搭載しながら、これまでのWindows用ソフトも動く」
ということから、その驚きが伝わるでしょうか!?
ARM版Windows10パソコンの特徴
長時間のバッテリー駆動
Snapdragon835をSoCに使うことで、これまでのインテルCPU搭載Windowsでは考えられなかったバッテリー駆動時間を可能としました。
動画を22時間連続再生、スタンバイモードで30日間という驚きのスペックです!
これまでのWindows用アプリが使える
上に書きましたように、過去に出たARM版Windowsは、これまでのアプリが動きませんでした。これでは意味がありませんでした。
今回のWindows10 Sの「Always Connected PC」ではx86エミュレーションにより、Snapdragon 835で通常のWindows10アプリを動作させています。
エミュレートというと動作が重くなるのでは?と考えますが、ネット上の記事ではARM SoCとは思えないほどの軽快な動作だったようです!
1GbpsまでのLTE通信が可能
Snapdragon 835に内蔵されたLTEモデムにより、1GbpsのLTEにも対応しました。
まさに「Always Connected PC」の通り、スマホのように常時ネットに繋がるWindowsとなったのです。
発表されたPCのスペック
ARM版Windows10 Sを搭載した「Always Connected PC」は2機種発表されました。
【HP ENVY x2】
ディスプレイ:12.3インチ(フルHD)
RAM:最大8GB
ストレージ:最大256GB
通信:LTE
カメラ:リア1300万画素、フロント500万画素
ポート:USBタイプC×2
スロット:microSDカード
大きさ:厚さ6.9mm、重さ約700g
バッテリー:オフライン動画を20時間再生可能
タブレットモード:タブレット型PC。キーボードカバー搭載(Surface Proのようなタイプ)
スタイラスペン:対応
価格:未定
発売日:2018年春
【ASUS NovaGo】
ディスプレイ:13.3インチ
RAM:最大8GB
ストレージ:最大256GB
通信:LTE
カメラ:リアなし、フロント100万画素
ポート:USB3.1×2、HDMI×1
スロット:microSDカード
大きさ:316×221.6×14.9mm、重さ1.39kg
バッテリー:1度の充電で22時間稼働
タブレットモード:モニターが180℃回転することによる。
スタイラスペン:対応
価格:4G/64GB 599ドルから
発売日:未定
長時間バッテリー稼働 ARM版Windows10 まとめ
ついに待ちわびた、通常のWindows(x86)のソフトウェアが使えるARM版Windowsが発表されました!!
とにかくWindows PCのバッテリー駆動時間の常識を覆すものとなっています!
動作も悪くなさそうなので、x86系のフルWindows10と比べて問題ないのであれば、非常に魅力的なPCになりそうです!
最近、世界最軽量のNECパソコンを買った僕としては、持ち歩けてバッテリーが長時間というのはいいですね。
すでに物欲がふつふつと湧いてきています!!